中国ドラマ界の至宝、レオ・ロー(羅雲熙)。『長月燼明』や『オオカミ君王とひつじ女王』などで見せる、この世のものとは思えない美しさに魅了される一方で、画面越しに伝わるその華奢さに、胸がざわつくような不安を覚えたことはありませんか?
「あんなに細くて、体は大丈夫なの?」
「もしかして、深刻な病気や拒食症なんじゃ…」
検索窓に「レオ・ロー 病気」と打ち込んでしまうその気持ち、痛いほどよく分かります。
私(テンテン)も、彼がワイヤーで吊り上げられるたびに、「頼むから折れないで!」とテレビの前で祈るような気持ちで見ていましたから。
しかし、その「激痩せ」の裏側には、単なるダイエットや体質だけでは語れない、俳優生命をかけた壮絶なアクシデントと、プロフェッショナルとしての矜持が隠されていました。
- 『長月燼明』の激痩せを引き起こした「2021年顔面負傷事故」の全貌
- なぜ彼は「拒食症」と誤解されるのか?医学的根拠と物理的背景
- 口の中と外で合計12針縫合の手術と、過酷すぎた「流動食」撮影の日々
- バレエダンサー特有の「太らない身体」の秘密と筋肉の質
- 2025年現在、彼は健康なのか?最新作『水龍吟』の現場から検証
レオ・ローは痩せすぎで病気?噂の真相と衝撃の事故

ネット上にはびこる「レオ・ロー 病気説」。火のない所に煙は立たぬと言いますが、この噂の煙は、ある特定の時期に発生した「大きな火災(事故)」によって引き起こされたものでした。
まずは、ファンを震撼させ、世界中の視聴者を心配させたあの時期に、一体何が起きていたのか。時系列に沿って事実を詳細に紐解いていきましょう。
『長月燼明』で激痩せが話題になった背景
レオ・ローの体型議論が沸点に達したのは、間違いなく2023年に配信されたメガヒットドラマ『長月燼明(Till The End of The Moon)』がきっかけでした。
この作品で彼が演じたのは、生まれながらに邪骨を持ち、愛を知らずに育った魔神・澹台燼(タンタイ・ジン)。
4Kの高解像度カメラが映し出したのは、透き通るような白い肌と、驚くほどシャープな顎のライン、そして衣装の上からでもはっきりと分かる「薄い」身体でした。
特に、物語序盤の人質王子時代の描写では、頬がこけ、首筋の血管が浮き出るほどの痩身ぶりが際立っており、その姿は「美しい」という賛辞を通り越して、「見ていて辛い」「痛々しい」という悲鳴に近い感想を世界中で引き起こしました。
一部の海外SNSでは、「公表していない重病を患っているのではないか」という憶測まで飛び交いました。
しかし、この「病的なまでの細さ」は、彼が望んで手に入れたものでも、未知の病によるものでもなく、撮影直前に降りかかった「不可抗力」の結果だったのです。
2021年『追光者』撮影中の顔面負傷事故
時計の針を2021年10月14日に戻しましょう。この日は、多くのファンにとって忘れられない日となりました。当時、レオ・ローは救援隊をテーマにした現代ドラマ『追光者(Light Chaser Rescue)』の撮影最終盤に臨んでいました。
事件は、相手役俳優(紀煥博/Rock Ji)との激しい争いのシーンで起こりました。
台本上では「殴るふり」あるいは「コントロールされた打撃」であるはずの拳が、誤って、しかし強い勢いを持ってレオ・ローの顔面を直撃したのです。
現場の情報としては「相手が指輪をしていたのではないか」といった噂も錯綜しましたが、後に相手俳優本人は指輪の着用を明確に否定しています。
原因が何であれ、確かな事実は「レオ・ローが顔面流血し、救急搬送された」ということでした。
事故の深刻さ
当初、制作サイドは「軽傷」と発表し事態の収拾を図りましたが、実際には口腔内(口の中)と顔面外側の両方に裂傷を負う、俳優生命すら脅かしかねない大事故でした。
この怪我が、後の彼の体型にドミノ倒しのような影響を与えていきます。
口内外あわせて約12針の縫合と流動食生活
緊急搬送された病院で、彼は緊急手術を受けました。具体的な処置としては、口角(口の外側)を約4針、そして口腔内(口の中)を7〜8針、合計で12針前後縫合したと報じられています。
一部では「30針以上」という噂も流れましたが、実際にはそこまでではなかったものの、俳優にとって命とも言える「顔」と、食事やセリフに不可欠な「口」に、二桁に及ぶ針を入れた事実は重いです。
想像してみてください。口の中と外を縫い合わせた状態で、ハンバーガーやステーキを頬張ることができるでしょうか?
答えはNOです。
医師からは食事に関する制限が課され、彼は傷口が開かないよう、そして感染症を防ぐために、しばらくの間「流動食」を中心とした生活を余儀なくされました。
スープや栄養ドリンクだけで、成人男性、それも過密スケジュールをこなす主演俳優のエネルギーを賄うことは物理的に極めて困難です。
どんなに彼に「食べたい」という健康的な食欲があったとしても、物理的に固形物を摂取しにくい状況が続いたのです。
拒食症説を否定する物理的なカロリー欠乏

ここが最も重要なポイントです。「レオ・ローは拒食症(摂食障害)なのか?」という問いに対し、答えは明確に「NO」です。
拒食症は精神的な要因により「食べられない」「食べたくない」状態を指しますが、当時の彼は「怪我のせいで食べたくても物理的に困難だった」のです。さらに、人間の身体は怪我をすると、組織を修復するために代謝が急激に上がります(異化作用)。
- 修復のための消費カロリー増大:傷を治そうと身体がフル稼働する。
- 摂取カロリーの激減:流動食しか入ってこない。
この「負のエネルギーバランス」が発生すると、人間の身体はどうするか。
生命維持のために、貯蔵しておいた脂肪を燃やし、それでも足りなければ筋肉を分解してエネルギーに変えます。これが、『長月燼明』で見せた激痩せの医学的なメカニズムです。
彼は病気で痩せたのではなく、「戦傷」によって一時的に消耗していたと捉えるのが正解です。
「澹台燼」の役柄とリンクした外見
通常であれば、これだけの怪我を負えば長期休養に入るところです。しかし、運命のいたずらか、プロ根性のなせる技か、彼は事故のわずか2日後、2021年10月16日に『長月燼明』の撮影(クランクイン)を開始しました。
(※正式な開機式セレモニーは後日11月に行われましたが、撮影自体は先行して始まっていました)
口が開かず、満足に食事もできない状態で現場入りし、セリフを言わなければならない過酷な環境。
しかし、彼が演じる「澹台燼」というキャラクターは、原作小説において以下のように描写されていました。
「虐待され、万年雪の中で跪き、骨と皮ばかりに痩せ細った薄幸の人質」
怪我による極限状態の肉体、痛みに耐える表情、そして流動食生活で研ぎ澄まされた輪郭。
これら全てが、皮肉にも「原作の澹台燼そのもの」という圧倒的な説得力を生み出してしまいました。メイクアップの効果も相まって、その姿はあまりにも痛々しく、そしてあまりにも美しかった。
視聴者が感じた「病的だ」という感想は、ある意味で彼の役作り(意図せぬ部分も含め)が成功していた証拠でもありますが、その裏には血の滲むような苦労があったことを、私たちは知っておく必要があります。
病気ではない!レオ・ローが痩せすぎに見える理由と現在
「事故の影響は分かった。でも、怪我をする前から彼は細かったじゃないか」
そんな声も聞こえてきそうです。確かに、彼はデビュー当時から一貫してスレンダーな体型を維持しています。では、なぜ彼はあそこまで細いのか?
ここからは、彼のルーツであるバレエと、中国ドラマ界の特殊な「重力事情」について深掘りします。
バレエダンサー出身ならではの筋肉の質
レオ・ローの身体を理解する上で、彼が俳優になる前、11年以上のキャリアを持つプロのバレエダンサーだったという事実は無視できません。
上海戯劇学院舞踊学院という名門でバレエ教育を受け、卒業後はマカオで講師まで務めていた「本物」です。
バレエという競技は、瞬発力よりも「持久力」と、重力に逆らって身体を引き上げる「抗重力筋」を極限まで発達させます。この過程で鍛えられる筋肉には特徴があります。
| 種類 | 特徴 | 主な競技 | レオ・ローの場合 |
|---|---|---|---|
| 速筋(白筋) | 太くなりやすい。瞬発力を生む。 | 短距離走、ボディビル | 少ない |
| 遅筋(赤筋) | 細くて粘り強い。持久力を生む。 | マラソン、バレエ | 極めて発達している |
彼の手足が驚くほど細くても、女性を持ち上げたり(リフト)、激しい殺陣をこなせたりするのは、この「見えない筋肉(インナーマッスルと遅筋)」が鋼のように発達しているからです。
外見上のボリュームが出にくい「外胚葉型(ハードゲイナー)」と呼ばれる体質に加え、バレエで培った筋肉の質が、あの「細マッチョ」を超えた「極細マッチョ」体型を作り上げているのです。
身長177cm体重57kgのBMI分析
客観的な数値データからも検証してみましょう。公表されている彼のプロフィールデータは以下の通りです。
- 身長:177cm
- 体重:約57kg(時期により55kg〜60kg前後を推移)
この数値をもとにBMI(ボディマス指数)を計算すると、約18.2となります。
WHO(世界保健機関)の基準では、18.5未満が「低体重(Underweight)」と分類されるため、数値上は確かに「痩せすぎ」の範疇に入ります。(出典:WHO: Obesity and overweight)
しかし、BMIはあくまで一般的な健康指標であり、筋肉量や骨格の重さを考慮しません。マラソン選手やバレエダンサーのアスリート層では、BMI18前後は決して珍しい数値ではなく、それが直ちに「不健康」を意味するわけではないのです。
彼のパフォーマンスを見る限り、この体型は彼の身体にとって「最適化された状態」に近いと言えるでしょう。
仙侠ドラマ特有のワイヤーアクションと体重
さらに、彼が主戦場としている「仙侠(ファンタジー)ドラマ」というジャンルにも、痩せなければならない切実な理由があります。それは「ワイヤーアクションの物理学」です。
仙侠ドラマの登場人物は神仙であり、重力を超越して空を飛びます。撮影では、ワイヤー1本で空中に吊り上げられ、優雅に回転し、着地しなければなりません。
この時、体重が軽ければ軽いほど、以下のメリットが生まれます。
- 滞空時間の延長:物理的に軽い方が、スタッフがワイヤーを操作しやすく、長く空中に留まれる。
- 姿勢の安定:体幹が強く体重が軽ければ、空中でのブレが少なくなり、より「神々しい」映像になる。
- 怪我のリスク軽減:着地時の膝や腰への負担が減る。
レオ・ローのワイヤーアクションが「業界随一の美しさ」「教科書レベル」と称賛されるのは、彼のバレエの技術に加え、この「徹底的に絞り込まれた軽量ボディ」があるからです。
画面の中で重力を感じさせない演技をするために、彼はアスリートとしてその体型を維持しているのです。
『水龍吟』での現在と健康的な活動
「理由は分かったけど、今はどうなの? やっぱり心配…」
そんな親心あふれるファンの皆様、安心してください。2025年現在の最新情報を見る限り、レオ・ローは極めて精力的かつ健康に活動しています。
待機作である超大作『水龍吟(Shui Long Yin)』のメイキング映像や、各種イベントでの姿を確認すると、相変わらずスレンダーではありますが、『長月燼明』の時のような「病的なやつれ方」は見受けられません。
それどころか、重厚な衣装を何枚も重ね着し、巨大な武器を振り回す激しいアクションシーンを、スタントマンなしで次々とこなしています。
また、Vlogなどで見せる食事風景では、スタッフと楽しそうに食事をする様子も頻繁に発信されています。
彼は「食べない」のではなく、「食べても消費してしまう(燃費が悪すぎるほど代謝が良い)」タイプなのです。
まとめ:レオ・ローの痩せすぎや病気説は誤解
長くなりましたが、レオ・ローの「痩せすぎ・病気説」についての結論です。
【結論】彼は病気ではありません
- 激痩せの真相:2021年の顔面負傷事故による「物理的な食事制限」と、直後の過酷な撮影が重なった一時的なコンディション不良が原因です。
- 体型の理由:元バレエダンサーとしての特殊な筋肉の質(遅筋優位)と、高い基礎代謝によるものです。
- プロ意識:仙侠ドラマのワイヤーアクションを美しく見せるため、アスリートとして体型を管理しています。
- 現在:『水龍吟』などの撮影で激しいアクションをこなしており、心身ともに充実しています。
画面に映る彼の儚さは、不運な事故さえも味方につけ、役柄に昇華させたプロフェッショナルの証です。
次に彼のドラマを見るときは、「痩せすぎ?」と心配するのではなく、「この細い身体のどこに、これほどのエネルギーと情熱が詰まっているんだろう?」と、その超人的な身体能力と美学に拍手を送ってみてはいかがでしょうか。


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